作 者
田中幹人
タイトル
Try to go over (t)here
説明
人がいるはずのない景色の中に、人がいます。
底が見えない水面から突き出た杭やトラス構造の幾何学模様が美しい鉄塔の上など、常識を備えた人なら近づかないような場所であればあるほど、「あそこに人がいたら・・・」と想像する作者田中幹人。
田中幹人が2003年からとり続けるシリーズ「Try to go over (t)here」は、彼自身が「そこへ行く」、つまり被写体となっている連作となっています。彼はMAMIYA RB6×7を三脚に固定して構図と露出を決定し、自らその場所に立ちます。撮影プロセスで、ある時は彼は何度も水に落ち、ある時は眼鏡を紛失したり、時々は信頼できる友人にシャッターを押してもらうこともあります。
絵画のような世界の”どこか”、あり得ないはずという固定観念を覆す”存在”、そこいても、いなくても美しい世界です。そんな世界に魅了される田中は、常に次の場所を探し続けるようです。
田中幹人
写真家、広告カメラマン。写真家として作品を制作して個展/アートフェアに出品。「Try to go over there」シリーズを20年に渡りとり続けている。広告カメラマンとして、主に料理写真を得意とし、雑誌・WEB等で活躍。2010年より嵯峨美術大学非常勤講師。https://mikitofoodiephoto.amebaownd.com/
